10/13ブログ『知人と絶縁しなかった理由』に1つ理由を付け加えました。
それは、お金を貸したときの『私の背後にある世界観』です。
目次
背後の世界観とは
臨床心理学者ジョージ・ウエインバーグ氏の言葉(理論)
「人間の行動は、背後にある動機となった考え方を強化する。」
「選択は、その背後にある世界観を正当化する。」
「すべての自由な選択の背後には世界観がある。」
当時の心の流れ
これらの理論をもとに、当時の心理過程を思い出すと、こうなります。
同じシェアハウスの住人が「1ヶ月ほどの間(ほんのちょっとの間)、お金を貸して助けてほしい。」とまじめな顔で頼んできた。
私は、「同じ住人同士だから、いつでも会える。お金を貸すことで、知人は、一時的にしのいで、元の生活に戻るだろう。
ほんのちょっとの間なので、問題ないだろう。
相手と話し合って協力していけば、問題ないないだろう。」と思い、お金を貸した。
私は、「断るか」「受け入れるか」の選択で、「受け入れる」を選択した。「善意の協力」を選択した。
「住人同士、協力することは望ましい」という世界観を選択してしまった。
同時に断る方の世界観を放棄してしまった。
「来月返すと言っているが、返さないかもしれない。」という考え方を放棄してしまいました。
「私より稼いでいるはずなのに、何かおかしい。」という考え方を放棄してしまった。
「10万円も貸すべきでない。」などの考え方を放棄してしまった。
次には、「あと1週間、返済を待ってくれ」と頼んできた。
前の受け入れの選択のときに、世界観も選択してしまっているから、断れなくなっている。
そして次々と支払を延長され、無視されていった。
そのときには、知人になめられていた。
一番の問題とは
もし、はじめから「10万円貸してください。必ず返しますから。お金は、私の使いたいことに使います。
お金に余裕が出てきたら、一部、返すかもしれません。
しかし、そのころには、忘れています。こちらから、連絡はしません。」と頼まれたら、断っていた。
1ヶ月ほどの間(ほんのちょっとの間)という言葉で、断れなかった。
問題は、返済期間の長い短いではなかった。誰が頼んできたかということだった。
当時の世界観
私は、知人にお金を貸し出す1年前、介護学校で介護・障がい者福祉を学んでいた。そのときの考え方から、かなり影響を受けた。
『むやみに手伝わない。できることは、本人にやってもらう。
できないことのみ、手をかして、本人にやってもらう。相手の尊厳を尊重する。』
今現在もこの世界観を持っている。
参考にしたもの
書籍『ずるい人に騙された時どういきるか 怒りと悔しさの心理』(著者:加藤諦三、2008,PHP研究所)